多摩地域というコンプレックスがあった

夕日

生まれも多摩地域。

育った場所も多摩地域。

学んだ場所も、住む場所も、働く場所も、イヤなことも楽しかったできごとがあった場所も多摩地域。

多摩地域の中でも、今までにいろんなところに住んでいて、多摩マニアとなっている私。私の人生のほとんどは、多摩地域にあると言っても過言ではない。

ただ、社会とのつながりが増えて行くに連れて、「多摩地域」というだけでコンプレックスをどこかに感じることが多くなってしまった。

「それ、東京都?」

「東京のどこにあるの?」

会社の先輩たちに住む場所を聞かれるたびに、「ここにあるんですよ」と説明しなきゃ伝わらないことが多かったことで、東京都民なのに「都外」にいるかのような疎外感を覚えてしまったのだ。

多摩地域というだけで、田舎くさいと言われてしまう。

田舎くさいと言われるのがイヤになり、都内に住んだこともあった。

最初はキラキラした都会がとても楽しかったのだが、しだいに「ここは自分の居場所ではない」と感じるようになっていった。

「多摩に戻ろう」

ずいぶんと日にちが経ち、再び多摩地域にすべての拠点を移すことになった。

戻ってきたのは、なんてことはない。

多摩地域が大好きだからだ。

好きなら堂々とすればいい。都心と比較してくる人なんてどうでもいい。多摩地域を知らないなら、多摩地域を知ってもらえばいい。

都心と比べたら利便性も悪いのは事実。インフラや都市機構、交通網など比べ物にならないけれど、比べる意味なんてないんじゃないのか?

そう考えるようになった途端、コンプレックスなんてどこかに吹っ飛んでしまった。

こうして、多摩地域をどんどん知ってもらおう!と思い立ち、情報発信のためにこのサイト「多摩っぷ」が生まれた。

「多摩地域は、こんなところだよ!」と、少しでも知ってもらえたらと。

他と比較するのではなく、オンリーワンなところを伝えればいい。見返りなんて求めることなく、ただ好きなんだ!ということを発信する。それでいいじゃないかと。

そんなことを繰り返していくうちに、次第に多摩地域が大好きだ!という人たちとつながれるようになれた。

こんなに多摩地域を好きな人達がいるじゃないかと!最近になって驚いた。

コンプレックスに感じていたことが、今頃になって恥ずかしくなってしまった。

自分がただ、都心と比較して勝手に劣等感を抱いていただけに過ぎないからだ。比べたところで何も生み出さないことがわかったのだ。

今では、多摩地域に生まれ、育ち、学び、働き、住み、そして情報発信していることに誇りを持っている。

すべての人に伝えようと思ってはいない。ただただ、劣等感なんて抱くことなく堂々と多摩の魅力を発信していきたい。伝わるひとに伝わればいい。

多摩地域にお世話になってきたからこそ、私がこれから恩返しをしていきたい。

この記事を書いた人

多摩っぷ編集局

多摩っぷ編集局

多摩地域の中でも特に立川エリアが大好き。地域のグルメやスイーツ、おでかけスポットやイベント情報、地域コラムなどを主に書いています。