今でも鮮明に記憶が残る2019年10月に到来した台風19号。河川敷は増水により崩れ落ち、多摩地域にも多くの爪痕を残しました。
奥多摩町にある日原街道(都道204号)は、台風19号の影響で一部が崩落。町内の観光名所「日原鍾乳洞」の営業も中止に。
その後、崩落現場では復旧工事が進み、半年後の2020年5月7日に片側通行による仮設道路が開通。遅れて2ヶ月後、7月9日に営業が再開されることになりました。
復旧工事が終わった仮設道路や再開された日原鍾乳洞は、一体どうなっているのでしょうか?
営業が再開された日に取材してきましたので、ご紹介したいと思います。
一部崩落した仮設道路を車で通ってみた
崩落から約1ヶ月半後に取材したときは、人が一人通れるほどの仮設通路が設けられていました。
被害は想像以上に甚大!台風19号による被害を受けた奥多摩町「日原街道」崩落現場の現状
こちらが崩落した現場です。片側一車線ですが、仮設の道路が完成していました。安全に通行できるように、工事関係者の方が仮設道路の前後で交通整理をしていました。
普通車でも余裕で通れる広さになっています!
約7ヶ月でここまで復旧していたことに驚き、感謝の気持ちでいっぱいになりました。
「日原鍾乳洞」にたどり着くまで
仮設道路から日原鍾乳洞までの道のりは大変狭く、対向車とすれ違いが難しい場所も多々あります。
日原街道の仮設部分では車両の重量制限があるため、大型バスが入れず、最大29名まで乗車できる小型バスが運行しています。
クラクションを鳴らす場所は鳴らし、スピードを落として安全運転するようにしましょう。
道を走っていると、山肌が見えている箇所がありました。いかに台風19号の影響がすさまじかったかが伝わってきます。
日原鍾乳洞前に到着しました。「営業中」の看板を見て、なんだかとてもホッとした気持ちに。
日原鍾乳洞は階段を降りていきます。早速向かってみましょう!
日原鍾乳洞の営業再開が遅れた理由
ここで、ふと疑問が湧いてきませんか?
仮設道路ができて5月7日に開通したのに、日原鍾乳洞はなぜその日に合わせて営業再開しなかったのか?と。
鍾乳洞を管理している「日原保勝会」の方々に、真相をお聞きすることにしました。
お聞きした話によると、本来は仮設道路が開通した5月7日に営業を再開したかったそうです。
しかし、鍾乳洞の入り口付近にある電柱が台風19号の影響で折れてしまい、いざ電気をつけようとしたところ、漏電していることが判明。仮設道路開通と同時に、営業を再開することはできなかったそうです。
7ヶ月も電気をつけていなかったことも影響していたのでしょう。
鍾乳洞内のライトを全部つけかえる作業が発生したため、営業再開が遅れたとのことでした。
台風19号による影響はほかにもあり!
台風19号による影響は電柱が倒れただけではありません。鍾乳洞の近くにあるトイレまで、水が増水してしまったとか。
現在も復旧していません。
奥多摩駅前のトイレを利用するか、鍾乳洞併設の駐車場付近にあるトイレを利用するようにしましょう。
日原渓流釣場は、釣り場が濁流に飲み込まれてしまい、設備の一部が流されてしまったとか。
いまだに復旧できておらず、今年中の復旧もなしとのことでした。
日原鍾乳洞の新型コロナウイルス対策について
この時期は、特に新型コロナウイルスの感染が心配になりますよね。
日原鍾乳洞での新型コロナウイルス対策をお聞きしたところ、受付ではフェイスシールドとマスクを着用、消毒液も置いてあります。
まだ営業再開したばかりで人もまばらですが、お盆シーズンとなると毎年激混みになります。
たくさんの人出が予想されますので、入場制限するかもしれないということでした。
ディズニーランドみたいに予約制にできればいいのですが、それができないため、受付の階段に白い線を引き、人との距離を保てるようにしてあります。
運営管理者側でも十分な感染対策をしていますが、マスク等の自己防護策は最低限行うようにしたいものですね。
お盆シーズンは激混み!今のうちにぜひ行ってみよう
日原鍾乳洞は年間10万人が訪れるほど、大人気の観光施設。今回の営業再開を心待ちにしている方も多いことでしょう。
11日からは周辺観光施設の日原森林館、日原ふるさと美術館の営業も再開されます。
お盆の時期は1番混雑するシーズン。奥多摩駅から車で最大4時間もかかることも。バスも渋滞でたどり着かないため、途中の東日原バス停までしか運行しません。(そこから鍾乳洞までは徒歩で向かいます)
お盆休み中の日原鍾乳洞は大混雑!駐車場は何時頃に満車になるのか聞いてみた
梅雨の長雨が続いていますが、行くなら今がチャンス!
幻想的なライトアップも見られますので、奥多摩町にある日原鍾乳洞にぜひ行ってみてくださいね。
ライトアップの動画はこちら↓
日原鍾乳洞は復旧初日からライトアップ開始。色とりどりに照らされた岩肌と涼しい音に癒やされます #奥多摩 #日原鍾乳洞 pic.twitter.com/wVXgAZ191D
— 多摩っぷ (@tamap_tokyo) July 9, 2020
「日原鍾乳洞」の詳細はこちら
- 住所:西多摩郡奥多摩町日原1048
- 電話:0428-83-8491
- バス:平日/日原鍾乳洞行終点下車 徒歩約5分、休日/東日原行終点下車 徒歩約25分
- 車:圏央道「青梅I.C.」から約70分、中央自動車道「八王子I.C.」から約90分
- 料金:一般/大人(高校生含む)800円、中人(中学生)600円、小人(小学生)500円
- 営業時間:(4/1〜11/30)9:00〜17:00、(12/1〜3/31)9:00〜16:30
- 駐車場:無料
- 日原鍾乳洞の公式ページはこちら